■ ID
| 1154 |
■ 種類
| 論文 |
■ タイトル
| 大気質モデルの相互比較実験によるO3, PM2.5予測性能の評価−2007年夏季、関東の事例
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■ 著者
| 森野悠
(独)国立環境研究所 茶谷聡
(株)豊田中央研究所 速水洋
(財)電力中央研究所環境科学研究所 佐々木寛介
(財)日本気象協会 森康彰
(財)日本気象協会 森川多津子
(財)日本自動車研究所 大原利眞
(独)国立環境研究所 長谷川就一
埼玉県環境科学国際センター 小林伸治
(独)国立環境研究所
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■ 出版元
| (社)大気環境学会 |
■ 出版年
| 2010 |
■ 誌名・巻・号・年
| 大気環境学会誌、Vol.45、No.5、212-226、2010 |
■ 抄録・要旨
| O3とPM2.5の予測性能を評価するため、関東地方において化学輸送モデル(CTM)の相互比較を行い、2007年夏季の観測データと比較した。用いた4つのCTMはいずれもCMAQを利用しており、排出インベントリは各々が異なるデータを利用していた。全てのCTMがO3濃度とその経時変動を比較的良く再現していたが、PM2.5を過小評価し、郊外においてはその経時変動の再現性も低かった。PM2.5成分について、CTMはSO42-を濃度・経時変動ともに比較的良く再現していたが、元素状炭素(EC)、有機エアロゾル(OA)を過小評価していた。OAはPM2.5濃度の31〜41%を占めており、その過小評価がPM2.5濃度の過小評価の大きな原因であった。今後、PM2.5の再現性向上のためには、OA再現性の向上が不可欠である。また、NO3-やECなどの一次排出成分濃度のCTM間のばらつきは、排出量の差異によって概ね説明されたが、二次生成成分であるO3、総硝酸(HNO3+NO3-)、二次OA濃度のCTM間のばらつきは境界濃度や前駆物質の差異によって説明されなかった。これらの成分の化学生成速度は前駆物質濃度に非線形に応答することを反映しており、今後詳細な濃度制御要因解明が必要である。
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